2015年か2016年ころだったと思う。
私が32歳か33歳ころの話だ。
実はこの頃、数ヶ月付き合った彼氏が、私と別れた半年後に入籍し、その1~2ヶ月後にはパパになった(妻が妊娠した)という話を聞いたり、知り合いの男性が30後半、今の私くらいの年齢で結婚したというニュースを聞き、「あぁ、私も結婚したいかも」熱が上がっていた。
ちなみに普段は「結婚したい」とはそんなに思っていない。
この歳になっても、「縁がありゃ結婚するんじゃん」程度にしか思っていないのである。
知り合いが結婚したとか、芸能人が結婚したとかっていうニュースを耳にすると、期間限定で「結婚したいかも」熱がワっと沸騰する。そして時間が経つと、その熱が冷めて「え?結婚?まあ縁がありゃするんじゃない」状態に戻る、そんなことを繰り返している。
ほんでまあ話を戻すと、この頃私は「結婚したいかも」熱が沸騰していた。
でも出会いがないのである。
正確には、合コンとかには誘ってもらってたけど、どれもこれも「また会ってみたいな」と思える人がいなかった。
そそくさと一次会で帰ったりしていた。
社交辞令で食事に誘って貰っても、また次…とならない。
そこで、友達を連れて、都内某所にある婚活居酒屋に行ってみた。
今日はそこで知り合ったKくんの話をしたいと思う。
結局Kくんとはこの婚活居酒屋の後1回くらい食事をし、それでもやっぱり「ないかなー」と思い、私の親友を紹介したものの、そっちともダメで、翌年お互いの近況を報告しあうということでまた1回食事をし、彼の友達なんかも紹介してもらったりしたが、それでもときめくことがなく、その後は年に1回くらい「最近どう?」「結婚した?」というようなLINEが来ている程度の付き合い状態でございます。
面倒になっちゃって、彼氏いなくても「彼氏できたよ」と嘘ついたこともあったっけ(笑)
仕事は金融関係で某資格取得者(激ムズ)。
わたしには絶対に取れない資格なので、それはそれは尊敬の眼差しで見ていた。
しかしここは婚活居酒屋。
そして彼は本気で結婚相手を探して今日ここに来たらしい。
結婚したい理由を話してくれた。
なるほど、おじいちゃん孝行のために結婚したいらしい。
そしておじいちゃんとなれば、早く結婚してひ孫の顔を見せてあげたいんだろうな、ということは伝わってきた。
続いて彼は、パートナーに求める条件を教えてくれた。
高級取りの彼、どうやら精神的にも金銭的にも自立している女性が好きらしい。
このほかにも、喫茶店で勉強している女性を見るとときめいてしまう、とも言っていた。
つまり彼は「あなたじゃなきゃダメなの…」とか「あなたがいないと生きていけないの」というような女性が苦手で、「あなたがいなくても生きていけますから」という自立した女性や、なにかに向けて頑張っているような女性が好きだとのことだった。
ただし、医者だとか弁護士だとか、そういういわゆる高級取りの女性というわけではなく、「自分と別れても一人で生きていけるだけなの稼ぎがあればいい」とのことだった。
つまり、貧乏だろうが今の時点で都内で家賃を払って暮らせてるレベルならばそれでいい、ということらしい。
結婚後も出来れば仕事を続けて欲しいとも言っていた。
その代わり、自分は掃除なんかが得意なので、週末と言わず平日でもできるだけ部屋を綺麗にすることが好きだとも言っていた。
そして彼のパートナーに求める条件は続く。
サラリとすげーこと言った。
私の好みではない彼は、決してイケメンではなかった(気がする)。
そのくせ「上司や部下に紹介するときに『綺麗ですね』と言われる程度の容姿」を待つ女性が欲しいと言ってのけた。
ここまで来ると逆に清々しい気持ちになる。
そう、彼はきっと嘘はついてない。むしろドが付くほど素直な人なんじゃなかろうか。
「顔なんて関係ないですよ、人間心ですよね」なんて万人受けするコメントを一切言わない。
堂々と「ある程度の顔面偏差値がある人」と言ってのけるのだから。
そしてここから、彼の結婚観の話になる。
非常に合理的だ。
とにかく彼は、おじいちゃんにひ孫を見せたい、抱かせたい。
その一心でパートナーを探していることが本当に本当なんだな、と確信させてくれた。
そして、「いつかときめきなんてなくなる」というのはそのとおり。
はて、じゃあ「最初からなくてもいいよね」なものなんだろうか?
「ときめいた人と結婚したいな」と思ってるから、私はこの歳(当時32~33歳?)まで結婚できなかったのか?
そして今(執筆時37歳)になってもまだ結婚できないんだろうか・・・
言われてみたらなるほどな、と少し思ってしまった。
たしかに、世の中には「好きとかより、一緒に居て楽だったから」とか「稼ぎいいから、仕事辞めてパートでやってけそうだったから」とか「働けないから、養ってもらうために」とか、好きじゃなくても結婚する人たちがいることもまた現実なのである…。
そう考えると、「好きで結婚したのに、こんなはずじゃなかった」と言ってどんどん幻滅する結婚生活よりも、最初から「お互い人生を歩む上でパートナー」と思って結婚した方が、幻滅することもなくやっていけるんじゃないのか?という趣旨も、あながち否定できない気がした。
しかし、彼は私的に決定的に「無理」と思わせる条件を言い放ったのである。
君はどんなテクニシャンなのか。そしてまたどんなテクニシャンな女性を求めているのか。
でもここでも考え方を変えれば、とにかく彼は紛れもなく結婚相手を真剣に探しているのである。
だからこそ、付き合ってから体の関係を持って、「あれ、なんだかな、うーん」となる結婚生活は送れない、だからこそ付き合う前に体の相性も確かめ合った上で、お付き合いを始め、お互い人生のパートナーとしてやっていけそうだと思えれば結婚して子供を産み育て、おじいちゃんにひ孫を抱かせてあげたいのである。
私は、彼を非常に合理的な人間だなーと感じていた。
しかしやっぱり、付き合う前に体の相性確かめましょ、にはどうしても賛成できない。。。
さっさと、とっとと自分が条件に合致するのか確かめて、早く入籍したかったはずなんだけど・・・。
だが、とにかく彼はパズルで合うピースがあればそれでいいよというように婚活をしている。
「結婚したいなら、結婚願望がある男を捕まえるのが1番。結婚願望のない男なんかと付き合ってても時間の無駄」とはよく言われたことで、女性は早く結婚したいなら結婚したがってる男を捕まえるべきというのはそのとおりなのであーる。
そして知り合ったのは、まさに「結婚したがってる男」で、稼ぎもそこそこ(いやかなりいい)、夜の相性は分からないが、どうやら見てくれや自立性でいうなれば私は彼の基準は合格しているらしい。。。
あざーす。
でもこの条件(結婚)、飲むべきか。。。
そこで私は友だちに相談した。
その結果、「やめたほうがいいよ」という意見で全員一致していた(それぞれ繋がりがない人たち)。
自分でも「キスすらできるか危ういぞ」と思っていたし、「彼じゃなくてもいい気がする」という、謎の自分の直感を信じて、「結婚前提に付き合わへん?」という彼の申し出をお断りした。
その後、細々と連絡が来ていて、連絡が来たら返信する、との程度のお付き合いである。
一昔前のメル友みたいな、そんな感じで、ぶっちゃけ私は彼を友達登録すらしていない(笑)
このブログを書いている今も、彼の苗字は思い出せるけど下の名前が分からない。
それくらい、興味ないのである(すまん、ネットでディスって)・・・。
ちなみに、なんでこんなことをブログに書いたのかというと、このKくんからまたまたLINEがきたから。
よく飽きもせず、昔知り合った女に連絡をしてくるものだ、と思いつつ。
ちなみに彼もまだ独身のまま、家を買ったから次は奥さん手に入れなきゃ!という状態が続いているらしい。
「もう誰でもいからとにかく結婚したい」という女性にはうってつけの男だと思ったので、婚活アプリを始めてみたら?と言ってみたものの、「プライドが許さなくて、婚活アプリは始められない」と言っていた。
捨てちまえよそんなプライドォ!!!!
と、優しくLINEしといた。
ときめいた相手と結婚したいと思っても結婚できない私
ときめかなくていいから結婚したいと思っているKくん
お互い何がいけないのやら。
人生って難しいもんですねぇ・・・(;´Д`)